僕の趣味は、神待ちをしている貧困女子の駆け込み寺として活動することです。
事情を抱えている女の子に会うのが好き、というか。
影がある女性が好きなのだと思います。
だから、いつも神待ち掲示板で事情のありそうな女子を探しています。
私の探しているのは貧困女子ですが、掲示板には貧困女子を装っている女子も紛れ込んでいるんです。
本当の貧困女子を見つけるのは大変なんですよ。
その日もいつものように掲示板を見ていたら、すぐに会いたそうなメッセージを見かけたんですね。
心にピンと来るものがあって連絡してみました。
他に都合が合う人がいなかったみたいで、僕と待ち合わせることに決めたようでした。
神待ちしていたのはネカフェ難民
駅前の待ち合わせ場所に行くと、そこにいた女の子の髪の毛がくすんでいるのに気が付きました。
話した感じも、本当に寝る場所がなさそうな様子でしたね。
お腹もすいているということだったので、ひとまず食事をすること。
食事中に詳しく話をしてくれました。
ネカフェに泊まるのが、2週間ほど続くと、ちゃんとしたところで眠りたくなる、ということでした。
そういうときに神待ちをしているんでしょうね。
ろくに風呂にも入ってなさそうな見た目だったので、近所のホテルに行きました。
家に連れていくには勇気のいる身なりたったんで。
僕は貧困女子たちの話に相槌を打つだけで、決してアドバイスはしません。
彼女たちに一夜の宿を提供しても、人生を左右する気はないんです。
そこまで責任持てない、というか。
久々のベッドに大はしゃぎ
少々臭うので、ホテルに着くなりお風呂に入れました。
お風呂できれいに体を洗って出てくると、出会ったときに比べてすっきりした印象になりました。
お風呂一つでこうも違うんだな、と。
彼女は、久しぶりに手足を伸ばして寝られると大はしゃぎでベッドに飛び乗りました。
僕は嬉しそうな様子を見るだけで満足でした。
ええ、もちろん、やましい気持ちなんてありませんよ。
よほど疲れていたのでしょう、そのままただひたすら寝てしまいました。
僕のほうも添い寝ぐらいはさせてもらいましたが。
またそのうち
結局、食事して寝ただけでお別れしました。
彼女はこれからも同じように、ネカフェで寝泊まりしては、神待ちをして寝る場所を手に入れる、そういう生活を続けるんだろうと思いつつ、別れ際、何もされなくてうれしかった、安心して眠れたと屈託なく言われたのは内心複雑でしたが。
あの様子だと、向こうから連絡してくるだろうと思いますね。
僕は人助けができればそれで充分で、それ以外は何も望まないんです。
ま、一度目に何もしないと、二度目以降に関係を進展させやすいんですけどね。
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