神待ちで世話してあげた女が俺のストーカーになった話を聞いてもらえますか?
その子からは何とか逃げ切れましたが、罪悪感に襲われています。
どうしたらよかったのだろう。

気安く貧困女子の世話をしてあげるのも考えものですね。
だから、みんなも気を付けてほしいと思います。
ストーカーになりそうな子とそうでない子の見分け方?
分かりません。

ストーカー!?

その子と知り合ったきっかけは、神待ち掲示板で泊まるところを探しているという女子を発見したことでした。
駄目元でメッセ送ると即返信がありました。
よほど困っているんだと思いましたね。
単にほかにメッセくれた男がいなかっただけということでした。
それでも、そんなに困っているのなら助けてあげようと。

その子は、一目見て身なりに気を使う余裕がなさそうな疲れた様子でしたから、これは本当に困っていると判断しました。
おいしいものを食べさせてあげないといけないと思い、行きつけの某牛丼屋に連れていきました。
経験から、食事の店でどういう反応をするかをリトマス試験紙にしています。
これで文句を言うような女は本当は困っていません。
もちろん、そういうのが目的な女子はアウトオブ眼中です。
安い食事に文句をつけるような子の要求は際限ありませんからね。

そかし、あの子は文句を言わず、むしろ喜んでおいしそうに牛丼を食べていました。
こういうのを探していたんです。
ということで、ついつい世話を焼きすぎたのが運の尽きでした。

結局、予想以上になつかれて、依存される羽目に陥りました。
僕は、彼女たちをいつも一泊しかさせないし、同じ相手を何度も泊めることもありません。
この子もそのつもりで翌朝、渋る相手を無理やり追い出しました。
いま思うとこれがいけなかったのかもしれません。

その日の夜、会社から帰ると、追い払ったはずなのに玄関のドアの前で待っていました。
もちろん追い払いましたが、その日以来、ちょくちょく見かけるようになりました。

うまいこと逃げ切れた

しかし、必要に駆られて神待ちをやっているような女子に、そんなに長いこと俺の家をマークすることはできないはずです。
それで様子を見ていると、どうやら、俺へのストーカーを続けるための神待ちをやっているようでした。
俺としては好都合の展開です。
他の男に気を取られている間に引っ越しました。

さいわい、というか、処世術ってやつで、電話番号を教えていませんでしたから、番号の変更はしなくてすみました。
が、掲示板のほうには大量のメッセが残っていました。
しかし、あの子は俺の引っ越し先を知りませんから、こちらが無視している限りそこまでです。
なんとか逃げ切りに成功したようです。

無事で過ごしているだろうか

結局、引っ越したおかげであの子の姿を見ることもなくなりました。
その後、掲示板へのメッセも途絶えてしまいました。
解放感を味わえたのは確かですが、あれほど俺に執着していたのに、ずいぶんあっさりしているなと思ったのも確かです。
別の男を見つけたのかもしれませんが、依存心の強いあの性格だと、また同じことをしているだろうと思います。

ひょっとして、悪い男につかまって騙されているんじゃないか。
なにせ、一緒にいられるなら何でもしそうな子でしたから、ひどい目に合っていなければいいと思います。
あの子には無事に過ごしていてほしいと思います。
と言いつつ、今日も神待ち女子を探している俺。